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議会報告:議事録

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189-衆-本会議-34号 平成27年06月19日

○とかしきなおみ君 自由民主党のとかしきなおみです。
 私は、自由民主党を代表し、ただいま議題となっております労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、賛成の立場から討論を行います。(拍手)
 労働者派遣については、働く方にとって、希望する職種や勤務時間の条件を満たす企業へ入職しやすく、ワーク・ライフ・バランスが図りやすいこと、また、企業にとって、必要な労働力を迅速に確保できることなどから、労使双方にニーズがあり、我が国労働市場で重要な役割を果たしてまいりました。
 一方で、現在の労働者派遣制度には幾つか課題が存在します。
 まず、業務により全く異なる期間制限が設けられ、非常にわかりにくい制度となっております。また、派遣労働は雇用の安定性やキャリア形成に不安があるとの指摘がなされております。さらに、そもそも派遣労働は、派遣先の正社員との常用代替を防止するため、臨時的、一時的なものとしてきましたが、これは引き続き維持していかなければなりません。
 こうした課題を克服すること、つまり、正社員を希望する派遣労働者にはその道をしっかり開くとともに、派遣労働を積極的に選択している派遣労働者には待遇の改善等を図ることこそが重要であります。
 そこで、今回の改正案では、第一に、事業所単位と労働者個人単位の二つの期間制限への見直し、第二に、雇用安定措置やキャリアアップ措置の創設、均衡待遇の推進、第三に、労働者派遣事業の許可制への一本化などを盛り込んでおり、今回の見直しは、さまざまな課題に対応するものであり、望ましいものであると考えております。
 また、委員会での審議においては、参考人質疑を二回行うとともに、総理にも何度も御出席いただき、質疑を行いました。過去の改正法案より多くの審議時間を確保しており、丁寧な委員会運営が行われたと思っております。
 むしろ、本法案の審議において、一部の野党の皆様に、大声で不規則発言を繰り返すといった、委員会運営を混乱させる行動が目立ったことが残念でなりません。あげく、審議を阻止するために委員長に暴力を振るい、委員長が負傷するという事件が起こりました。
 このような野蛮な振る舞いは、言語道断、民主主義国家の一員として到底許されるものではありません。また、さらに、このような振る舞いを正当化するような発言が見受けられましたことについて、私は、同じ議会人として大変悲しい思いをいたしました。
 民主党の皆様に対しては猛省を求めますと申し上げたかったのですが、議場におられず、まことに残念であります。
 これから日本が目指すべきものは、国民一人一人が、希望に応じた働き方を選択でき、十分な待遇を受けられる社会の実現であり、今回の改正案はまさにそれに資するものであると強調しておきます。
 また、本法案とともに審議が進められました労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案につきましては、修正の上、賛成いたします。
 以上、賛成討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)