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議会報告

議事録

166-衆-環境委員会-11号 平成19年05月18日

○西野委員長 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。とかしきなおみ君。

○とかしき委員 自民党のとかしきなおみでございます。
 本日は、崎田参考人、笹本参考人、石川参考人、お忙しい中、当委員会の審議のためにお力添えいただきまして、私の方からも厚く御礼を申し上げます。
 それでは、本日、審議の対象となっております食品リサイクル法のことについてお伺いしたいと思います。
 ちょうどきょうは石川参考人も、私、地方議員のときに、石川参考人と同じ環境の委員会で審議させていただきまして、まさかまたここで、今度は国政にかかわることで御一緒させていただくことになりましたこと、本当に私もうれしく思っております。きょうはどうぞよろしくお願いいたします。
 最初に石川参考人の方にお伺いしたいのですけれども、平成十三年に食品リサイクル法が施行されましたけれども、これについて、実際どんな評価を石川参考人は下されていらっしゃるのか。リサイクルの進捗状況、その辺についてお伺いしたいと思います。

○石川参考人 平成十三年に施行された現行の食品リサイクル法については、全体の物量としては実施率はかなり上がっている。しかも、それが年々上昇しておりますから、前進はしていると思います。ただし、中身を見ていったときには実施率が低い。つまり、個別の事業者単位で二〇%という目標を達成していない事業者が数でいうと大変多い。
 このギャップは、大規模な部分、大規模な事業者でかつ食品をつくっていくときの川上部分、原材料を加工しているような部分では取り組みが大変進んでいます。特にビールであるとかですと、もうゼロエミッションをうたっている、それがむしろ常識になっているようなところがありますし、同様に、ほかの食品製造業においてはかなり対策ができています。これは、技術的には、単一のものを大量につくっているので、出てきたものもそれなりに処理がしやすいということです。
 一方で、下流の部分、小売であるとか外食産業ですと、それこそメニュープレートに載っているものが全部そのまま出てくるわけですから、大変種類が多いですし、加工されていてすぐ食べられる状態になっているということは、腐敗もしやすい。さらに、一カ所から出てくる量が大変少ない。これはもうすべてリサイクルの技術的な側面それから経済的なコスト構造からいって不利な構造です。そこが進んでいない。
 そこの格差があるということが大きな問題だというふうに思いました。

○とかしき委員 ありがとうございます。
 今、川下の業界の方、外食産業や食品小売事業者の取り組みが少しおくれているというお話がございましたけれども、その原因はどこにあるとお考えで、そして今回の検討された法律ではそこら辺をどういうふうに補完していこうというお考えなのか、お聞かせいただけますでしょうか。

○石川参考人 一つには、技術的には、大変多様なものが少量ずつ出てきて、かつ、ばらつきも大きい、変動が大きいわけですね。ですから扱いにくい。ですから、集めたとしてもお金がかかる。それから、集める側面からいくと、多数の、少量ずつ出る、広い面積で散らばったところを集めないといけないですから、集めること自体にコストがかかる。
 さらに、もう少し具体論を言いますと、そういうものを集めようとすると、集める段階では廃棄物ですから、一般廃棄物の収集運搬の免許が必要である。現行の食品リサイクル法ですと、積むところの自治体の免許がそれぞれに個別に要りますから、おろすところの免許は不要とされていますけれども、そういう形だと、再生資源をつくるところというのは大体限られていますから、一カ所か二カ所ぐらいしかありませんが、こういう星のような流通をすればいいんですけれども、これだとトラック一台に載せるのがその自治体から発生する分だけですから、大変少なくて効率が悪くなるという問題があります。
 一番うまくやろうとすれば、たくさん自治体をまたがって収集して、満車になったら戻ってくるというのができれば一番効率がいいんですね。それをやるためには行政手続としての許認可申請が必要で、これが大変時間的に多分手間がかかって進んでいなかったということがありました。それが問題点だったと思います。

○とかしき委員 ありがとうございました。
 今回の法律では、今御指摘いただいた点は改善点に上がっていたので、効果が期待できるかと思います。
 それでは次に、円滑なリサイクルを進めていくためにいろいろな法改正が今回なされたんですけれども、再利用された飼料とか肥料を用いて生産された農作物、これを優先的に購入してもらう、ある意味消費者の支持というのが非常に大切だと思うんですけれども、消費者の皆さんに支持をしてもらう、購入してもらう。事業者の方々にも購入してもらい、消費者にも支持される。こういった市場にしていくためにはどういった方策をとっていったらいいのかということで、崎田参考人にお伺いしたいと思います。

○崎田参考人 ありがとうございます。
 今、円滑なリサイクルの推進、そして、できたものをきちんと活用していく社会にするにはどうしたらいいかというお話がありました。
 やはり、基本的には、情報をきちんと整備をしていただく、そして、その情報をみんなで共有するような場づくりや流れを広めていくということが大事だと思うんです。その情報というのは、まず、食品の関連事業者の皆さんが今回のように報告制度のもとに発生抑制や再生利用、こういうものの数値をきちんと把握して、それを発信していくということが大変重要だと思うんです。それが、今回リサイクルループという話もありましたので、リサイクルループをつないだときに、消費者からもその情報がわかるように、お店に買い物に行ったときに、最近いろいろお店でも、POPというか広告でキーワードがきちんと書いてあるものに、非常に消費者もわかるというのがあります。そういうお店独自のものだけではなく、やはり政策的にきちんと表示制度などを考えていただければ大変ありがたいというふうに感じております。
 よろしくお願いいたします。

○とかしき委員 ありがとうございます。
 今、崎田参考人にお話しいただきましたように、最近、スーパーでも、そういったリサイクルの仕組みの中でできた商品だよということで表示がしてあるところがちらほら見られるようになってきました。ただ、まだ情報量がかなり少なくて、多分今回も、いろいろ報告書を導入してもらったんですけれども、それを一般の人たちにどれだけ理解しやすくするか、ここが結構重要かと思いますので、その辺また今後考えていって、公な、非常に消費者にとってわかりやすい仕組みをここはセットで考えていく必要があると思います。ありがとうございました。
 次は、石川参考人にお伺いしたいんですけれども、リサイクルの入り口と出口の問題というふうにお話をいただきました。実際、リサイクルの商品を分別して、それから堆肥化したり飼料化して製品になるというサイクルを今回リサイクルループ、顔の見えるリサイクルということで御検討いただいたという話をいただきました。ここに至るまでにいろいろ検討なされたとお話しになっていらっしゃいましたけれども、どんなアイデアが出てきたのか。もしかしたらこのほかにももっといいアイデアがあるかもしれないので、ぜひその点を詳しくお聞かせいただければと思います。

○石川参考人 それでは、審議会の中で行われた議論を思い出しながらお話ししたいと思います。
 まず最初のうちは、この審議会、割合と率直にかつ建設的な立場から議論されました。リサイクルループのこういうふうな議論になる前は、まずそれぞれのセクター、代表で来られている方が、課題の指摘、自分たちが持っている問題というのが指摘されました。
 まず、マクロな立場からは、農業サイドの学識経験者から、日本全体で窒素が余っている、それをさらに循環型社会という名前で、ごみ処理の一環としてまた堆肥をつくって農業に押しつけようとしているのではないかというふうな、そう解釈できるような立場から、そう簡単に堆肥をつくったからといって利用できるわけではないんだというふうな御意見が出ました。それは、日本全体のマクロの話です。
 一方で、小売の事業者などでかなりすぐれたというか先進的なことをやられている、我々が今回提案したようなリサイクルループに近い概念を実際にやろうとされていた、また部分的には実現していたような事業者の方からいくと、いや、実際にそれはやればできるんだと。具体的な課題として自分たちが直面している一番大きな課題は、市町村レベルの許認可事務の効率化というんでしょうか、そこがすんなりもし許認可が出るのであればすぐにでも自分たちのところはできるんだというふうな御意見がありました。
 さらに、いろいろなヒアリングを行っている過程で、実際に厩肥を使っている立場であるとか飼料を使っている立場の方からは、課題として、まず、異物混入の少ない、品質が担保されたものがいかに供給されるのかということと、もう一つ重要な指摘がございましたのは、消費者がそれをよいものであると認識することがキーである。
 つまり、例えば飼料を使ったとします。食品製造業の上流の方では質のいいものが出ますからえさとして使うことも可能なんですが、それを使うことによって生産された例えば豚肉が、これは消費者から見たときに、廃棄物でつくった豚肉であるとネガティブな評価を受けるようでは進まない。一方で、これは品質は担保されていて、ごみを少なくして、環境にいいことをしていて、かつ豚肉としての品質もよい、まあその部分は彼ら自身のビジネスの範囲内なんですけれども、そういうふうな認識になるようであればかなり進むし、その可能性は、実際にやられている事業者の方からはあるというふうな情報もありました。
 さらに、崎田参考人が来られていますけれども、審議会の中では、やはり具体的な地域の事例を見ていくと、顔が見える範囲内でやろうとしているところは、実際に、小規模ですができるんだというふうな御意見もいただきました。
 そういうものの中で、各セクターから来られている方が議論しているうちに、そういう部分であればこれは推進するべきであろう、そして実際にそれを推進するために必要な最も有効な対策は、収集運搬のところの許認可をどうするかという点であろうと。一方でまた、廃棄物処理をやられている業者の方からは、そうはいっても衛生的な配慮は必ず必要ですから、何でもいいというわけにはいかない、やはり安全性を担保するという意味でのシステム全体の監査とか監視は必ず必要になるというふうな御指摘もいただきました。その中で、リサイクルループという提案に至りました。

○とかしき委員 ありがとうございます。
 私も、きのう実は早稲田の商店街の方とお目にかかりまして、あそこもちょうど顔が見えるという形で、そんなに大きくしないで、逆に、しっかりと信頼感を持ってやっていこうということで実際なさっているお話を聞いていたんですけれども、やはり顔が見えるというのがすごく信頼感につながる、リサイクルしていくときにそれがとても重要なんだなというふうに思いました。
 ちょっと話は違うんですけれども、私、カナダの方に一度視察に参りましたら、ちょうど生ごみの処理をしているところで、堆肥化をしていたんですけれども、そこに行きますと、ビニール袋とかいっぱい入っているわけです。それで、私がこんなビニール袋が入っている堆肥は大丈夫なんですかと言ったら、何が悪い、ごみからつくっているんだから当たり前でしょう、ビニールぐらいが何なんだ、肥料の性能には何の問題もないということをおっしゃっていて、国民性の違いなのかなと思ったんですけれども、逆を言えば、日本のように厳しい条件の中でしっかりとこういったリサイクルが回っていくと、このノウハウというのは世界に結構売っていくことができる、ノウハウを提供することができるのではないかなということで、逆に、日本は頑張れば国際競争力がつくのではないか、そういうふうに思ったわけでございます。
 ということで、こういう顔の見えるリサイクルシステムを今つくっていこう、もっと力を入れていこうというふうに考えておりますけれども、実際に先進的な事例として、パレスホテルの方で今頑張っていらっしゃる笹本参考人、実際やってごらんになって、この食品リサイクルの分野に定着させていくにはどういうふうにしていったらいいのか、その辺、経験談からお話しいただければと思います。

○笹本参考人 今の話、よくわかります。
 定着させるためには、私が思うことは、いろいろな企業がありますが、そこで同じことをやっていて、特殊肥料届というのをとっていないところは、現実的に、リサイクルをやっても最終的にはそれが産業廃棄物としてまた出ていかなければいけない、こういうことがマイナスになると私は思いますので、特殊肥料届というのを、要するに環境に対してやっているところの事業所は必ずそういう届け出をとった上でやられた方がもっと伸びると思います。それを今ちょっと感じたものですから。

○とかしき委員 ありがとうございました。その点もぜひ検討していきたいと思います。
 時間も少なくなってまいりましたので、最後にお伺いしたいんですけれども、やはり、こういったリサイクルというのは、いかに皆さんの意識を高めていくか、志を高く持って頑張っていただくか、ここが重要だと思います。さらに、善意だけで回しているとなかなかつらいものでございますから、ある程度社会的に評価され、さらにそれがビジネスにつながれば、もっと力になっていくわけでございます。
 ということで、頑張っている事業者、今パレスホテルの笹本様にお話しいただきましたけれども、このように頑張っている事業者の方々のやる気とか勇気がわいてくるようにするには、どういった施策を今回の法律と一緒にセットで動かしていったらいいのか、どんなサポートをしていったらいいのか、それぞれの参考人の立場で最後にアドバイスいただければと思います。よろしくお願いいたします。

○石川参考人 まず、御指摘の点は非常に重要なポイントになると思います。
 まず第一に必要なのは、だれが頑張っているかということを判断しなければいけませんから、それのエビデンスになるようなものをそろえる必要があります。そういう意味では、今回、取り組みに関する報告義務、これは大変大きな力になり得ると思います。これでまず、一定の書式にのっとった報告がなされるわけですから、そこにはデータベースとして蓄積がなされます。
 あと、これをどのように利用するか。まず第一義的には、業種であるとか業態であるとか、場合によっては、地域によって格差があるようでしたら地域とかで整理をした上で、それを公表する。
 まず、ノー・メジャメント・ノー・マネジメントという言葉があります。これは定量的に評価できないものは管理ができないという意味です。これは経営学の方の言葉なんですけれども、社会システムでも当てはまると思います。まず最初に、はかる、現状がどうなっているか、自分の部門もしくは自分の地域、自社がどの辺のポジションにいるのか、それがわかるシステムにすることが大事です。
 今回の提案の中には、それのベースになるデータを集めるというところまでは盛り込んであります。ただ、これをどう利用するかという点に関しては、業種ごとに整理して公表するというものもあるでしょうし、さらに、優良な取り組みがあれば、かなりすぐれた実績があるところがあれば、それは公表して普及を図るというふうにも使うことができます。さらにもう一歩踏み込んで言えば、事業者ベースでデータが仮に公表されれば、かつそれを、とかしき先生のおっしゃるような、どういうふうにわかりやすく出すかという問題はありますけれども、消費者から見て、すぐれた事業者を見出すという意味では、データとしては法律の中でそろうでしょう。
 ですから、あと、それをどのようにわかりやすい形で出していくか。これは割と大きな問題でしょうから、両省の合同審議会などで今後議論した方がいいんじゃないかと思いますが、そういうことを具体的に議論していくことが大事だろうと思います。

○崎田参考人 熱意のある事業者の皆さんがよりやる気を起こすというためには、すばらしい取り組みを評価していく、応援するという仕組みがあるということが大事だというふうに思っております。
 ですから、制度として、そういうすばらしい取り組みを評価する、応援する、あるいは優良事業者表彰制度のようなことをやっていただくといいと思うんですが、そこには、それを利用して消費者がきちんと消費行動をとるというような、そういう現実的なつながりというのも大変重要だというふうに思っております。
 特に、今回の審議をさせていただいて私も大変強く印象に残った一つは、ごみ問題や生ごみのリサイクルに関心のある市民やグループは大変ふえてきておりますが、まだまだ多くの方の中には、過度な鮮度志向で、食品リサイクルということにまだ余り関心のない方とかが非常に多い。そういうところにきちんと情報発信をしたり、環境教育の場づくりとか、そういうところをきちんとつくっていくというそもそものところも大変重要だというふうに感じております。
 よろしくお願いいたします。

○笹本参考人 私が事業者としまして考えますのは、高速発酵機を導入しているところはかなりあるんですけれども、それがなかなかうまくいっていないというのも現状でございます。
 これはどういうことかというと、十八種類のバクテリアを入れて発酵させるんですが、バクテリアが嫌う食品が入っていれば機械がとまってしまう。そういうようなこともあるので、はっきり申し上げまして、やはりそういうところの教育をしっかりしませんと、現実は、機械は買ったけれども、もうとまってしまったというところもあるんですね。
 どういうものがいけないのかといいますと、例えば牛肉の脂の部分をその中に入れてしまうと一発でとまってしまいます。タケノコを入れたら、殺菌作用があるので、そのまま出てきてしまうとか、あと塩分がいけないだとか、いろいろとあるので、そういうような教育をしまして、それで一層普及させれば、もっとうまく回転するのではないかと思います。
 以上です。

○とかしき委員 ありがとうございました。次の質問の参考にさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。


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