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議会報告

議事録

165-衆-環境委員会-4号 平成18年12月19日

○西野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。とかしきなおみ君。

○とかしき委員 国会最終日の環境委員会に質問のお時間をいただきまして、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 私は、国会議員になる前に地方議員をしておりましたけれども、そのころから環境問題には興味を持っておりまして、国内外、百都市以上の町を訪れまして、視察マニアというふうに言われておりました。そのときに、ドイツを訪れましたときに、環境運動をなさっている市民の方に直接こんな言葉をいただきました。人が生きるのにふさわしい未来をつくるには、ただ環境の被害におびえていただけでは不十分です、どのように生きたいのかという問いに積極的な答えを私たち自身が出していかなくてはいけない、こういうふうに言われたわけです。
 今や当たり前になった環境問題、この環境対策、最初は一つの自治体や一人の個人あるいは企業の小さなアイデアから始まったものが、それが積み重なって大きな行動になっていくわけです。ということで、私たちは国政に携わる者として、いかに小さなアイデアを吸い取って大きな制度にしていくか、法律をつくっていくべきか、その姿勢が問われていると思います。
 本日は、地球の温暖化を抑えるためには、環境税とか環境ビジネスの育成を今後どういうふうにしていったらいいのか、その点について質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、環境税の導入を環境省は三年連続で訴えていらっしゃいますけれども、その導入の本来の目的は何なんでしょうか。あと、免税などのインセンティブを与える方式よりも、環境税のように、一見ちょっとペナルティーを科すような方法の方がCO2の削減には効果的だ、京都議定書が厳守できるのではないかと環境省が判断なさったその根拠をお示しくださいませ。

○西尾政府参考人 環境税に関するお尋ねでございます。
 二〇〇八年から京都議定書の第一約束期間が始まるということで、二〇〇八年は指呼の間でございます。地球温暖化対策は待ったなしの状況にあるわけでございますけれども、我が国の温室効果ガスの排出量、二〇〇五年の速報値で見ましても、一九九〇年比で八・一%増加をしているということでございますので、あらゆる施策を総動員して対策を加速化させていく必要があるわけでございます。
 環境税は、二酸化炭素の排出量に応じて広く公平に負担を求めて、国民、事業者の行動を環境負荷の小さなものへ変えていく、これが基本的な目的でございます。そういうことで、地球温暖化対策を加速するために有効な施策であるというふうに考えているところであります。
 負担を課していくという方向のインセンティブよりは負担を軽減するというインセンティブ、その双方を見てなぜこういう方式がいいのか、こういうお尋ねでございましたが、私どものここまで考えておりました環境税、基本が排出量に応じて公平な負担を求める仕組みでありますけれども、そこにはこういう負担を課すことによって価格のインセンティブ効果が出てくる、それから得られたお金をもちましてこれを対策に有効に使っていく財源の効果、それから国民にこういうことをアピールしていくアナウンスメント効果、三つの効果を通じて、排出削減を進める有効な政策手法だと思っているところでございます。
 いずれにしても、環境税をめぐってはさまざまな議論があるところでありますので、先般まとめられました与党税制大綱でも、総合的に検討するということになっているところでございます。今後とも、十分な検討を進めてまいりたいというふうに思っております。

○若林国務大臣 ただいま局長が御答弁申し上げましたけれども、局長も申し上げていますが、環境税という形で公平な負担を求める仕組み、これはそれなりに有効なものと考えておりますが、そのことと、CO2削減に関して言えば、減税方式というようなものはねらいがちょっと別ですが、効果は別の効果としてそれはそれで非常に有効だと考えておりまして、個別の税の減免によるインセンティブを与える施策として、例えば自動車のグリーン税制が大きな効果を上げていますし、今回実現はできませんでしたけれども、バイオ燃料優遇税制、これは引き続き検討するということになっておりまして、こういう形で、CO2削減に効果のある個別の対策というのはそれなりにまた有効なものと考えております。

○とかしき委員 ありがとうございました。
 環境税は、今検討されているのは、CO2の削減量に課税していくというよりはむしろ今の既存の税の体系の上に上乗せしていくということなので、国民の方からすると非常にわかりにくい。ですから、環境税というのが、CO2をどうしても削減させたいんだというメッセージが国民の方になかなか伝わりにくいのではないかということが言えます。
 ですから、方向性を明確にしていくということと、やはり政策として、人が楽しく参加したくなるような、そしてある程度頑張った人にはメリットがあるような政策にしていった方が、皆さんの協力が得られて前向きにCO2が削減できるのではないか。今回の環境税は、何も税収を上げることが目的ではなくてCO2をどれだけ削減できるかですから、やはり人の心理をうまく使ってやっていく方法の方が前向きでいいのではないかというふうに私は考えております。
 あと、日本が将来どの産業で今後食べていくのかといいますと、多分間違いなく環境産業、世界じゅうが環境政策に取り組んでいかなくてはいけない状況にあるわけです。ですから、経済を犠牲にすることなく環境立国を実現してみせる、これこそが日本の生きる道ではないかというふうに私は考えております。
 ということで、ちょっと時間も危なさそうなので一つ飛ばして、環境ビジネスのことについてお伺いしたいんですけれども、環境ビジネスの市場規模、ここ数年の成長性、今後の将来性、CO2削減の効果がどれだけあったのか、その辺についてお伺いしたいと思います。

○西尾政府参考人 環境省におきましては、環境ビジネスということで、従来の公害防止装置の製造といったような従来型の環境ビジネスだけではなくて、省エネ型の家電製品とかエコファンドなど、環境保全を意識した消費者によって需要が誘発される、そういう意味での環境誘発型のビジネス、そういう広い範囲のものにつきましても市場規模を計算して把握に努めております。
 平成十七年度の試算結果でございますが、二〇〇〇年においては、そういう面での環境ビジネス、四十一兆円であった市場規模でございますが、二〇〇四年で五十一兆円、二〇二五年には百三兆円に上ると見込んでおります。雇用の規模につきましても、二〇〇〇年で百六万人でございましたのが、二〇二五年には二百二十二万人に上るというふうに、将来大きなものというふうに考えております。
 ただ、このビジネスの中身は、今申し上げましたような広い範囲の環境誘発型ビジネスを統計にとったり、あるいはISOの取得とか環境会計といったようなソフトのものとか、あるいは汚染土壌の浄化みたいな過去のものといったようなさまざまなものを統計処理して出しましたので、これを直接、CO2の削減効果に直結して評価することは困難でございます。
 いずれにしても、環境対策の進展と環境ビジネスの発展は相互に強く複雑に関連しておりますので、今後とも相互の関係を分析する方法につきましてはよく研究してまいりたいというふうに考えております。

○とかしき委員 環境ビジネスの現状、非常に今市場規模が大きくなっているということがわかりました。ありがとうございました。
 ということで、しかし、日本の環境ビジネスはどうしても官公需に偏重したような事業内容が多くて、純粋な民間ビジネスとしてはなかなか成立しにくい、さらに、環境に優しいとかいう言葉で、どの程度、どれぐらい優しいのかというのが非常にわかりにくいということで、なかなか一般国民の方が評価しにくい、そういう状況にあるわけです。
 では、この環境ビジネスの育成のために実際国が行っている施策はどんなものなのか、そしてその効果をどのように評価なさっているのか、お願いします。

○北川大臣政務官 とかしき委員の、環境ビジネスの育成のために国が行っている施策等々についてお答えをさせていただきます。
 まず、環境ビジネスが発展をしていく前提といたしましては、経済、社会のさまざまな面で環境ビジネスを取り巻く状況が熟していくことが必要であると考えております。環境省の方では、環境と経済と社会の統合ということを言っておりますけれども、行政としては、先駆的な取り組みを誘導、拡大することや、企業の環境対応能力や環境マインドを高めることが効果的であると考えておりまして、このため、低公害車やリサイクル施設に対する財政上の支援や税制優遇措置を講じてきたところであります。
 その結果、例えば低公害車についていえば、平成十二年度のシェアが〇・九%であったものが、平成十六年度におきましては六七・六%となる結果を得ております。また、グリーン購入の促進をいたしておりますけれども、これは環境保全に配慮した商品のシェア拡大に役立っており、例えばコピー用紙等々につきましては、古紙パルプ一〇〇%のものの市場における割合が平成十二年度の一一・六%から平成十六年度の三三・五%に伸びているなど、着実な成果を上げております。さらに、環境マネジメント効果を上げる点からは、環境会計や環境報告書のガイドラインが環境ビジネス発展、強化のために着実な基盤を与えるものとなっております。
 いずれにいたしましても、企業や国民各層の理解と協力を求めながら、脱温暖化、省エネルギー社会を目指して環境負荷の少ない産業を応援していくというか、目指していくことが重要であると思っておりますので、そういう施策を今後進めていきたいと考えております。

○とかしき委員 ありがとうございました。
 最近、民間の方でも、こういった環境ビジネスをサポートしていこうという、今お話しいただきましたけれども、出てまいりまして、例えば東京商工会議所の環境社会検定、eco検定、第一回がついこの間、十月十五日に行われまして、一万三千人が受験をいたしました。これは、この合格者が自分の企業の過半数を超えると企業の融資を受けられる、企業の融資条件の一つになるというようなことなんですけれども、こういった民間の力で環境ビジネスを育成していこう、環境に取り組んでいる企業を応援していこう、そういう動きが今徐々に出てきているんですけれども、国としてこういう動きをどういうふうにバックアップなさっていこうとお考えなのか、お示しください。

○土屋副大臣 今御紹介あったeco検定ですけれども、本当に大勢の方に参加していただいて、第一回目が成功したと思っております。これは、もとより環境省としても、準備段階から相談を受けながら、一緒にイベント協力をしてまいりました。今後、このeco検定のようなものが順調に進むようにまたさらなるバックアップをしていきたいと思います。
 そのほか、環境省としては、人材育成のために、環境カウンセラーなど、環境に取り組む事業者にアドバイスを与えることができる人材を登録とか公表して、事業者への支援を促進する等の事業、また環境分野でのベンチャービジネスを育成するための表彰やアイデアの募集、それから、今回予算要求をしております中にありますけれども、環境ビジネスに対する投融資を行うコミュニティーファンドの支援を加えまして、今後、環境ビジネスの育成、促進をしていきたいと考えております。

○とかしき委員 ありがとうございました。
 こういった民間の動きが出てきているんですけれども、環境ビジネスの現状を見ますと、普通の企業の例えば基礎研究、開発、そして製造、販売、PR、大体大きくこの五段階で事業を進めていくんですけれども、特に環境ビジネスで弱いのが後半の販売促進とPR、ここがすごく力が弱くて、結局事業として収益性が成り立たないということが多いわけです。ということで、販促、PRを今後どういうふうに育成していくのか、サポートしていくのか、これもぜひ民間とともに国としても研究していただきたいなというふうに思います。
 そこで最後に、そろそろ時間もあれですので、お伺いしたいんですけれども、環境ビジネスを今後育成していくために方向性と評価基準を明確にしていく必要があるのではないかというふうに考えております。私自身は、その方向性、先ほどから言いましたように、地球温暖化をいかに抑えていくのか、そして評価基準とすればCO2がどれだけ削減できたのか、これをいかに明確化していくかが大切だというふうに思っております。
 環境省は、今お話しいただきましたように、環境ビジネス、いろいろな形で直接サポートしていただいているわけですけれども、むしろそのサポートを今度ステップアップするために、CO2が一体どれだけ削減できたのか、それをきっちりと数値化してあげる、例えば四季報の中に自分の会社のプロフィールを出したときに、自分の会社の技術でどれぐらいCO2が削減できたのか、もしくは自分たちの事業努力によってどれだけ削減したのか、その数値がはっきりわかるようにしていく、CO2削減を数値化する、これをぜひ方向として示していく必要があるのではないかというふうに考えております。
 ですから、企業活動の評価基準をつくる方にこれから予算を割いていただいて、そして民間の力をしっかりと評価して、そして環境ビジネスを育成していく。従来の形のように小さな事業に一つ一つ補助金をつけていく、そういうやり方ではなくて、むしろ評価基準をしっかりしていくことが環境ビジネスを育てる上では有効ではないかというふうに考えております。
 さらに、世界の中で、CO2削減、みんな言っているんですけれども、どうやって削減していいのかわからないということと、評価基準がまだ全然世界じゅうどこの国もしっかりと出ていないわけですから、逆に日本国として、国としてここをしっかり評価軸をつくればここにもビジネスチャンスが生まれてくるのではないかな、そして環境ビジネスを育てることによって日本が世界に貢献できる、そういったことが今後期待できるのではないかなというふうに私は考えております。
 ということで、最後に大臣にお伺いしたいんですけれども、評価軸、CO2をどれだけ削減できたのか、これを数値化するということを私は提案させていただいておりますけれども、大臣に最後に御所見をお伺いしたいと思います。

○若林国務大臣 環境と経済との好循環を推進していく、そして持続可能な社会を実現していくということのためには、おっしゃるように環境ビジネスというものを前面に押し立てた振興、発展は重要な要素だと考えております。
 環境ビジネスの振興、発展の方向というのは、その方向性として幾つかのことが考えられますが、補助金を出すとかというような御指摘がございまして、それよりも評価基準というようなことを明確にするというお話がございました。
 ただ、全体としていえば、行政がその方向性を明らかにして、初期的な段階には初期的支援を行うというようなことも必要な場合があるだろうと思っておりますし、民間の創意や工夫、技術や資金による積極的な取り組みを進めていくための金融上の措置だとか、あるいはまた環境に配慮した財やサービスを市民が選択可能なような、そういう意識を高めるための措置だとか、そんなことを総合的に考えていく必要があると私は思います。
 御指摘がありましたように、企業活動が環境に及ぼす影響の評価基準をつくるということは、今申し上げたような、どの面の取り組みにも基本となるわけでありまして、前提になる重要な事項だと考えております。
 国会の方の御了解をいただき、御同意をいただいて、特にCO2については、地球温暖化対策の推進に関する法律の改正を認めていただきました。この中で、温室効果ガスの算定・報告・公表制度が導入をされました。来年度から温室効果ガスを多量に排出する事業者には温室効果ガスの排出量の報告を義務づけておりまして、これによって事業者による温室効果ガスの削減に関する取り組みが社会的に評価されることになると思いますし、その報告に当たっての報告の基準というようなものを明らかにすることにしております。
 また、CO2排出の指標以外にも、例えば環境報告書ガイドラインといったようなものにおいては、廃棄物などの総排出量や総排水量を指標化できるようにしているところでもあります。
 今後とも、こうした企業の取り組みを評価する手法をさらに開発普及することによりまして、この動きを積極的に進めるよう取り組んでまいりたいと考えております。

○とかしき委員 ありがとうございました。ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 ただ、産業を育てていくときには、やはり国というのは、私は旗振りが必要だと思うんですね、こちらの方向に走っていくべきだと。ただ単に、環境ビジネス頑張ってください、応援していますという形よりは、どういうビジネス、環境ビジネスの中でどの部分を一番強化してほしいのか、それをやはり明確に国として示していく必要があるのではないかなと私は思っております。
 CO2を削減するのが大変喫緊の問題になっておりまして、これを世界じゅうでどう取り組んでいくのかということが今後問題になってまいりますので、国としてぜひCO2削減をという明確なメッセージを国民に発していけば、より一層環境ビジネスが大きく育っていくのではないかなと私は思っております。ぜひ御検討をお願いいたしたいと思います。
 ありがとうございました。

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